できる人ブログ

「できる人間はメールの返信が早い」

という話を聞いて、確かにーと思うのだけれど、そういう人のメールって短文で「確認しました。それでいきましょう!」みたいな、勢いと必要な情報は凝縮されてるけどこちらの気持ちをおもんぱかる内容が少ないものが多いから、いつもちょっとだけ寂しくなって、私ばっかり好きにならないように線を引いてしまうな、と思うので、結局、私は少々できないぐらいの人の方が好き。


というわけで、できない私です。
ずいぶんとご無沙汰でした。

いろいろあって感じることも多くて書き出すとキリがないのだけれど、ここはできる人のように短く。

転職しました。また広告の仕事。

ゴールドジムに通い始めました。マッチョだらけ。腹筋割りたい。

両親を招待してお伊勢参りに行きました。

大病を乗り越えた親友に会いに行きました。

彼氏と鎌倉、今年は行けました。

37歳になりました。


歳を取ると、なんとかバランス取れるようになるもの。
いや、私は比較的すぐ転ぶけれど、それでもマシになるもの。


いろいろあるので、また落ち着いたら。

いってきます。

2017年07月13日(木) 09時33分

猫は付き合いやすい

家から駅までの道に、よく三毛猫が寝ている。

昼も夜も人通りの多い路地なので、よく誰かに撫でられている。

あいつは誰にでも撫でられる猫だ。


今日は、午後にジムに行こうとしてそこを通ったらちょうどその猫が寝ていて、先客がいなかったのでしゃがみこんで少し撫でたら、「ぐりん」と体を回転させて気持ちよさそうに撫でられてくれた。

こいつめ。

でもジムに行かなきゃいけないので、チョチョっと撫でて、立ち上がってバイバイしてまた歩き出した。


そういえば、猫にはこんな風にしても罪悪感が残らない。
撫でた動物が気持ちよさそうにしているとやめ時がわからなくて困るのだけど、猫はたぶん、こちらがあっさりやめてもなんとも思っていない。

だから、猫は付き合いやすい。

私は人並み以上に猫が好きだけれど、それより少し多めに犬が好きだ。
けれど、こういうところは猫がいい。
猫は後腐れがなくて最高だ。
猫は付き合いやすい。


私の性格は完全に犬なので「付き合いづらいのだろうな」と思う。

執着もなく、なんとなく撫でられて、やめられても別に何も感じない猫のような女ならば。


なれるわけでも、なりたいわけでもないので、このまま犬好きな人にかわいがられるのを待つけど。


2017年06月12日(月) 00時53分

玉ねぎとひき肉を炒めたやつの匂いって

最近は日が長くなって、仕事から帰るときにまだ薄明るい。

初台の駅に向かって、買い物客と飲み客が行き交う不動通りを横切るようにして住宅街の細い道を抜ける。
住所でいうとこのあたりは渋谷か新宿だし、たぶんびっくりするほど土地も高いのだろうけど、古くて倒れそうな家々が隙間なく並んでいる路地の景色は、少しもえらぶっていなくてやさしい。

「いつも悪いわね」
「いいのよ、ちょうど八百屋さんに行ってきたから」
「ごちそうさま」

と、誰かが誰かに野菜をおすそ分けする声が聞こえてくる。


夕飯の準備をしているのか、どこかから玉ねぎとひき肉を炒める匂いがしてきた。
仕事の延長でシャンとしていた背筋が途端にホッとゆるんで、なぜか好きな人のことを思い浮かべた。

これからあの家では美味しいものができあがって、きっとみんなで食べるのだ。
おしゃれでも豪華でもないけれど、どっしりと確かな日常の匂い。

ゆるがないものを、というか、壊れるのではないかと不安にならないものを、根拠もなくそう盲信できるものを、しあわせ、っていう気がする。

好きな人は、いま何をしているだろう。


おぼれかけながら息つぎをするような日々も本当は嫌いじゃない。
ハイになれるから。
でも私は、玉ねぎとひき肉を炒めた匂いが好きだ。


記憶の中の玉ねぎとひき肉を炒めた匂いは、子供の頃、母が料理をしていたときの匂いだ。
全然ふわふわじゃない薄焼きみたいな卵でくるんだオムレツか、しょうゆ味の焼きめしになる。


あの人も、こんなしあわせが好きだろうか。

2017年06月07日(水) 23時45分

iPhoneの写真を1400枚消した

iPhoneのアプリを更新していたとき、いつまでも更新が終わらず操作不能になったアプリがあって、「なんだよこれ。じゃあ一旦消すか」と、設定から削除した。

そのときiPhoneの空き容量があと3GBちょっとになってることに気付いて、「これは近いうちに面倒なことになる」と思っていろいろ整理することにした。

シンガポール旅行で使ったけどそれ以来使っていない翻訳アプリとか、やるつもりは元々ないけどキャンペーンで無料だったときに入れたDJアプリとか。

いちばん容量を食っているのは写真だった。
この機会に掃除しようと、iPhoneを使い始めたその日から今日までを日付ごとに一覧表示させて、サムネイルを見ながら、不要な画像や何枚も撮った似ている写真をどんどん選択していった。


見返してみるとクラブに行っていた頃の写真がものすごく多くて、だいたい暗闇で誰かがシュッと動いているやつだった。
それらは懐かしみながら1つのイベントにつき1枚か2枚残して消した。
友達が写っている写真はちゃんと残した。


昔の男の写真もたくさんあって、別れてしまえばそりゃ積極的に見たくはないけど、同じ場所でたくさん撮った彼のうち、写りのいいのは残して、全部消すことはしなかった。

なんとなくそれで、自分が自分の来た道を全部は否定しないでいられているな、と思えて、よかった。

その頃はその頃で、私もうれしそうな笑顔で写っていた。


ぜんぶで1万枚以上あった写真を、1400枚ぐらい消した。
空き容量は7GBちょっとになった。

少しほっとして、自分の心の中も容量が増えたような気がした。

たぶん錯覚だけど。いいの。

2017年06月04日(日) 07時16分

孤独を作っているのは自分だ

元職場の仲間とごはんを食べに行き、くだらないことで笑いながらおなかがいっぱいになったら急激に眠くなって、食べながら寝そうになってしまった。

たぶん、みんなといると家みたいで安心だからだと思う。
最近、あまり長く眠っていないから。


23時近くに解散。
山手線の新宿駅の長いホームを、乗り換えのために南口を目指して歩く。
山手線のホームにも、その隣のホームにも、そのまた隣のホームにも、たくさん人がいる。

新宿駅ってなんかいつも工事中に見える。いつ終わるんだろ。

南口を出て、京王新線の方に向かう。
新宿ではまだ少し迷うこともあるけど、昔よりは淀みなく歩ける。

金曜の夜はおしゃれでかわいい女の子たちが、たくさんいる。
張り切った金髪。生意気な赤い口紅。
閉店後も明るいショーウィンドウの中にも。
たのしい。私はおしゃれが好きだ。おしゃれな人ではないけど、おしゃれが好きな人だ。


「さっき別れたみんなには、次いつ会えるんだろう」と思うと、簡単に寂しくなってしまう。
みんな忙しそうだった。
そういえば私も忙しいんだった。
みんなとずっとバカなこと話して安心していたいけど。

でも、そんな寂しさをおぼえなくてもいい親友も私にはいて、これからもいてくれるし、これまでもいてくれたし、その確かさに頭を撫でてもらって安心する。

ショーウィンドウを横目に、長いエスカレーターを降りながら考える。
人に会うとわかってしまう。
私はこの数年、なんにも変われていない気がする。
みんなランウェイのように毎日を歩きながら、素敵な服を着たり脱いだり一人になったり二人になったりしながら変わっていく。
そりゃ、私も少しは変わっているのかもしれないけど、その場で足踏みしながらもぞもぞと服を着替えているだけみたいな気がして。

こんなふうに、なりたかったんだっけ?

京王新線の改札前でうねるように人が交差する。
私は地下のホームにもぐる。
運良く座り、最寄り駅まで眠る。
ひと駅前でハッと目覚める。
何食わぬ顔で立ち上がって降りる。
またエスカレーターで地上にあがる。

吐き出された駅のロータリーで、「なんで私はひとりなんだろう」と、たまらない気持ちになる。

こんなふうになりたかったんじゃ、なかった。

なんだか腹が立ってきて、どうしようもなく当たり散らしたい気持ちになる。

夜目にも目立つ縦縞のキャップとウェア姿でタイガースファン丸出しのお兄さんがスマホをいじりながら立っていて、私と全然気が合わなそうすぎてナンパしたくなった。
したくなっただけ。しない。

駅の周りはまだまだ賑やか。
私の前を歩いていたおじさんが、次々キャッチに声を掛けられる。
男なら、こんなに声を掛けてくれる人がいるのか。

気を紛らわせるように、小さなお店がたくさんある賑やかな道を歩く。
飲み屋から帰るお客さんたちと、笑顔で見送る店員さんが目に入る。
あの人はたしか店長さんだ。前に行ったとき名刺をもらった。
向こうは覚えてなんかいないだろうけど、少し目を伏せて通り過ぎた。

50代か60代の派手な化粧をした茶髪のおばさんと、もう少し若いおじさんが道の真ん中で抱き合ったりつつき合ったりしながら笑っていた。
「大好き!」と言いながらおばさんが抱きつき、「かわいい」とおじさんが言う。
もちろん夫婦ではなさそうだけど、お幸せそうだった。


飲み屋街が住宅街に変わるあたりで、自転車に乗ってふらりと若い男が現れた。
けど、こんな時間に酔っ払って声をかけてくる知らない男と酒を飲んでも、その後の「行こう」「行かない」がうんざりで。

「セックスなんかしたくない」と思って早足で振り切る。

私、べつにセックスなんか好きじゃない。

誰かと一緒にいたいだけ。


酒場がこんなにたくさんあって、財布にも十分お金があるのに、酒を飲める自分がいない。

だっていま、酒より麦茶が飲みたい。


孤独を作っているのは自分だ。




2017年05月20日(土) 15時41分